可燃ゴミの処理を周辺市に依存している東京都小金井市が、来月半ばにも搬出枠を使い切り、市内のゴミ収集が停止に追い込まれる可能性が高まっています。
同市の焼却場は老朽化で廃止されました。この4年間は周囲の支援で乗り切ってきたものの、4月に就任した新市長の不用意な言動が引き金になり、周辺市が態度を硬化させているためです。このまま引受先が確保できなければ、同市の約5万6000世帯は生ゴミなどが捨てられなくなる異例の事態を迎えることになります。
発端は4月の小金井市長選でした。ゴミ処理を他市に頼むようになってからの処理費増額分が「4年間で20億円」に上るとして「ムダ使い」と指摘した佐藤和雄市長が初当選したことが、周辺市の怒りに火をつけました。
「『ムダ使い』なら自分たちだけでやればいいのでは」。4年間で約6200トンを引き受けてきた昭島市の北川穣一市長はそう語ります。
小金井市は自前の焼却場がなくなった2007年4月以降、1年ごとにゴミを引き取ってくれる自治体を探して契約を結ぶ綱渡り状態を続けてきました。同市で今年度排出が見込まれる可燃ゴミは1万3500トンですが、このうち佐藤市長が就任前に契約済みの8000トンを除く5500トンの引受先が決まっていません。
現在のペースが続けば、11月15日頃には8000トンの枠を使い切ってしまい、引受先が確保できなければ、収集ストップは避けられない状況です。事態収拾に向けて、佐藤市長は選挙戦での表現が不適切だったことを認め、周辺市に足を運ぶ「おわび行脚」を続けています。
恥ずかしいですね。
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